日本はベーシックインカムを導入可能?メリット・デメリットを解説

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basic incomeの文字と3万円

みらいちゃん右向き「素」

この記事は『ベーシックインカム』についてのお話だよー!

みらいちゃん右向き「呆」

ベーシックインカムって言葉は聞いたことあるんだけど…。
いまいちよくわかんないよー、ちずお先生!

ちずお先生左向き「素」

ベーシックインカムの、言葉の意味は
ベーシック(basic)=基本、基礎 インカム( income)=所得。

最低限所得保障の一種で、基本所得保障とか最低生活保障とも呼ばれたりするね。
具体的にどういうものかは、一緒に見ていこう。

みらいちゃん右向き「喜」

はーい!

新型コロナウイルスによる社会不安からか、「ベーシックインカム」について取り上げるメディアが増えています。

ベーシックインカムとは「すべての人に最低限の収入を保障する社会保障制度」のことを指します。

日本ではベーシックインカムを導入すべきなのでしょうか?

また、メリットやデメリットについてもまとめました。

日本でもベーシックインカムが注目されてきている

世界地図でのナミビア、フィンランド、カナダの位置表示

<画像引用:Google MAP>

最低限の生活を守るためのセーフティネットとしての生活保護制度。

しかし、所得や財産などの条件があるため、過少申告して不正に受給する人は後を絶ちません。

一方、ベーシックインカムは所得制限なしに、すべての人が一定の現金を受給できる制度です。

2009年にはナミビアで、2017年にはフィンランドやカナダで、貧困層や失業者などの特定の人々を対象に実験的に実施され、貧困率の低下などの効果が見られました。

そもそもベーシックインカムとは

1万円札が10枚

ベーシックインカムとは、すべての国民が必要最低限の生活費を政府から定期的に受け取る社会制度のことです。

生活保護制度や雇用保険の基本手当(失業保険)とは異なり、充分な収入があるかどうか、また、求職活動をおこなっているかどうかは受給に影響を及ぼしません。

受給条件がないため、「生活保護を受けられなくなると困るから、仕事量を調整する」といった行為や「再就職するつもりはないけれど、失業保険を受給するためにハローワークに通う」といった行為が減ると期待できます。

ベーシックインカムを導入している国はある?

フィンランドのヘルシンキ大聖堂
<ヘルシンキ大聖堂|フィンランド>

2020年5月時点、ベーシックインカムを本格的に導入している国はまだありません。

地域や条件を限定した部分的な導入や、フィンランドのように試験的に導入したことはありますが、国家全体ですべての国民の最低生活費を保障するとなると、財源確保が難しく現実的ではないようです。

しかし、実証実験をおこなっている国があることからも、前向きに検討している政府は少なくないことが分かります。

日本でも、しばしばベーシックインカム導入が話題として取り上げられています。

みらいちゃん右向き「驚」

ベーシックインカムを試しにやっている国もあるんだね!?

ちずお先生左向き「呆」

財源面など、なかなか課題も多いようだけどね。

日本はベーシックインカムを導入できるのか

赤ちゃんをだっこして、嘆いている母親

日本は、先進国の中でも貧困率が高い国です。

所得中央値の半分以下の所得しかない人の割合を「相対的貧困率」と言いますが、子どものいる世帯の13.9%は相対的貧困であると報告されています。

また、大人が1人しかいない世帯に限ると、日本はOECDの33ヶ国の中でもっとも貧困率が高い国です。

母子世帯の37.6%は貯蓄がないことからも、不安な生活を送っているのは想像に難くありません。

ベーシックインカム制度を導入することで最低限の生活を保障されるなら、子どもも大人も貧困による不安を軽減できるかもしれません。

実際に、日本はベーシックインカムを導入することができるのでしょうか。

出典:【内閣府「2.日本の子どもの貧困と対策の現状」

出典:【内閣府「3.子どもの貧困」

ベーシックインカムの財源問題

ベーシックインカムは、すべての国民に条件をつけずに最低生活費を支給する制度です。

最低生活費を月10万円としても、年間151兆2,000億円(1.26億人で計算)がかかります。

たとえば、日本の年間国家予算は約100兆円です。

つまり、国家予算以上の資金をベーシックインカム費として捻出しなくてはならなくなるのです。

財源となるのは国民の税金ですから、今以上に税負担が増えることになるでしょう。

参考:【総務省統計局「人口推計」

参考:【財務省「国の支出・収入の内訳は?」

日本でベーシックインカムを導入した場合のメリットとデメリット

メリット行、デメリット行で分かれている道案内板

本格的にベーシックインカムを導入するとなると、国家予算以上の費用がかかります。

ベーシックインカムは毎月定期的に支給することに意味がありますから、毎年、国家予算以上の費用がかかることになります。

そのため、現実的にはすぐに実践できる制度とは言い難いですが、お金だけでは計り知れないメリットがあるなら、前向きに検討する価値はあるかもしれません。

まずは、ベーシックインカム制度を導入することのメリットとデメリットについて見ていきましょう。

ベーシックインカムのメリット

ベーシックインカムのメリットとしては、次の4つを挙げられます。

<メリット>

  • 生活ができなくなるという不安を軽減できる
  • お金のためではなく自分のしたいことを仕事に選ぶことができる
  • 自分の健康状態に合わせた働き方ができるようになる
  • 生活保護や失業保険などにかかる費用を削減できる

現在、ほとんどの人々は働かないと生活を維持することができないため、「リストラされたらどうしよう」「病気やケガで働けなくなったらどうしよう」といった不安を抱えながら生活をしています。

最低限の生活が保障されることで、生活の不安を軽減することも期待できます。

また、「給料が良いから」という理由だけで仕事を選んでいる方もいるでしょう。

ベーシックインカム制度が実施されるなら、本当にしたい仕事や体力に合った仕事を選ぶことが可能になり、生活の質や幸福度が上がると予想されます。

生活苦が引き起こす犯罪や家庭内暴力も減るかもしれません。

その上、ベーシックインカム制度が施行されることで、生活保護制度や雇用保険の基本手当などのセーフティネットとしての社会制度は不要になります。

社会福祉制度の不正受給問題も解決しやすくなるでしょう。

ベーシックインカムのデメリット

ベーシックインカム制度を導入することで国民の幸福度が上がる可能性はあるものの、少なからぬデメリットもあります。

とりわけ次の3点は、制度施行前に充分な議論が必要です。

<デメリット>

  • 重労働や深夜勤務などの仕事には働き手がいなくなる恐れがある
  • 労働者不足により国力が低下する可能性がある
  • コンスタントに財源を確保できない恐れがある

いつの世の中にも、人気の職業はあるものです。

最低限の生活を保障されることで自分の好きな仕事を選べるようになると、重労働や深夜勤務などのあまり人気のない仕事をしようと思う人が減ってしまうかもしれません。

もちろん、人気の職業には限りがありますので、選考に漏れた人は、「また募集するときまで待っていよう」と気長に構え、無職のままでいる可能性もあります。

人気のない職種であっても、必要な仕事は数多くあります。

日本全体の雇用バランスが崩れ、経済力が衰える可能性も否めないでしょう。

また、労働者が集まらないために経営破綻してしまう企業も増えるかもしれません。

財源確保の難しさもデメリットです。

毎年150兆円以上の費用を捻出するために税金が増え、今以上に暮らしにくくなる恐れもあるのです。

日本でのベーシックインカム導入は、現状では実現しにくい

相対的貧困は、日本が抱える大きな問題の1つです。

明るい未来を期待できる国になるためにも、特に子どもの貧困は至急解決しなくてはなりません。

とはいえ財源や雇用についての問題もあり、すぐに実現することは難しいと言えるでしょう。

みらいちゃん右向き「呆」

ベーシックインカムは、「良さそうだからやってみよう」みたいに、単純にはスタートできないんだね。

でも、本質は「ベーシックインカムが良いか悪いか」ではなく、「貧困で苦しむ人を減らすにはどうすればいい?」なんだろうなって思った。

ちずお先生左向き「喜」

みらいちゃんの、その視点は適切だと思う。

ベーシックインカムはあくまで一方法であって、大事なのは「貧困対策」だということがブレちゃいけないんだ。

みらいちゃん右向き「素」

ちずお先生!
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