アメリカ大統領選挙の仕組みとは?わかりやすく流れを解説

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アメリカのホワイトハウス

日本では、国民が国の代表である総理大臣を選ぶわけではありません。

しかし、アメリカでは間接投票として「国民が大統領を選ぶ」ため、海外ニュースでも取り上げられるほど大きな盛り上がりを見せます。

アメリカ大統領選挙の仕組みと流れをわかりやすく解説します。

アメリカ大統領選挙の仕組みとは

「大統領選挙」と書かれた小さい黒板

アメリカでは、4年に1度、大統領選挙がおこなわれます。

しかし、誰でも大統領選挙に出られるわけではありません。

アメリカには二大政党として、共和党と民主党があり、どちらかの政党から「大統領候補」として認められた人だけが、アメリカ大統領の座を巡る「大統領選挙」に出馬しています。

つまり、アメリカ大統領になるためには、「大統領候補になるための選挙」と「大統領になるための選挙」の2つに勝ち進まなくてはならないのです。

アメリカ大統領選挙の流れ

風にはためく星条旗

アメリカ大統領になるための流れを見ていきましょう。

<大統領選挙の流れ>

  1. 党員集会・予備選挙【党公認の大統領候補者を目指す】
  2. 全国党大会【党公認の大統領候補者を目指す】
  3. 本選挙の一般投票【アメリカ大統領を目指す】
  4. 本選挙の選挙人投票【アメリカ大統領を目指す】

党公認の大統領候補者になるためには党員集会と予備選挙、全国党大会を勝ち抜き、党公認の大統領候補者に選ばれてからは、一般投票と選挙人投票に勝ち抜かなくてはなりません。

流れ1.党員集会・予備選挙

「誰を大統領候補者として政党から推すか?」を決める第1段階が「党員集会」と「予備選挙」です。

党員集会とは、文字通り、党員が公民館や学校などの施設に集まって話し合い、誰を候補者にするのか絞っていく方法です。

党員集会は手間と時間がかかるため、現在ではごく少数の州のみでおこなわれています。

その他の州では、予備選挙で候補者を絞り込みます。

ただし、有権者は直接候補者に投票するのではなく、「特定の候補者を推している」と公言する代議員に投票することで、間接的に候補者に投票します。

なお、予備選挙の方法は州によって異なります。

政党に登録した党員だけが予備選挙に参加できる州や、無党派であっても予備選挙に参加できる州もあるのです。

スーパーチューズデー

各州・各政党の予備選挙や党員集会が集中する日があります。

特定の火曜日に集中することが多く、事実上の「党の候補者が決まる山場」であるため、「スーパーチューズデー」と呼ばれます。

2020年のアメリカ大統領選挙では、3月3日に予備選挙や党員集会が集中し、スーパーチューズデーと呼ばれました。

なお、3月3日の時点で、民主党の大統領候補者はサンダース上院議員とバイデン前副大統領、ギャバード下院議員の3人に、共和党の候補者はトランプ現大統領に絞られています。

流れ2.全国党大会

党員など有権者からの票を得た代議員は、全国党大会に出席します。

党員集会や予備選挙は、選挙の年の1~6月ごろにおこなわれますので、全国党大会は7~8月ごろになります。

もっとも多くの代議員票を獲得した人が、政党の「大統領候補者」に選ばれます。

なお、代議員は各州に1人ずつではありません。

州の人口等を加味して割り振られています。

2020年の大統領選挙においては、党の候補者を決めるための代議員が民主党には3,979人おり、過半数の票を獲得することで正式な「党の大統領候補者」に指名されます。

流れ3.本選挙の一般投票

共和党・民主党ともに候補者が1人に絞られたあと、いよいよただ1人のアメリカ大統領を選ぶ本選挙が始まります。

まず、538人の大統領選挙人が、人口などを加味して各州と首都ワシントン(コロンビア特別区)に割り振られます。

なお、一番選挙人が多い州は、最大人口をほこるカリフォルニア州で、55人です。

反対に、もっとも選挙人数が少ない州は、アラスカ州とデラウエア州、モンタナ州、ノーズダコタ州、サウスダコタ州、バーモント州、ワイオミング州、コロンビア特別区で、各3人です。

11月の第1月曜日の翌日に、有権者による一般選挙がおこなわれます。

州ごとに「どの候補者を推すのか」を決定し、選ばれた候補者に各州の選挙人が割り当てられることになります。

たとえば、10人の大統領選挙人がいる州の一般投票で1位となった候補者は、選挙人10人分の票を獲得します。

流れ4.本選挙の選挙人投票

一般投票の時点で各州の候補者が決まるため、誰が大統領になるかの結果も、ほとんど決まっています。

しかし、一般投票は名目上、「有権者による選挙人を選ぶ投票」のため、選ばれた選挙人による大統領候補者を選ぶ投票である「選挙人投票」がおこなわれます。

選挙人の支持を多く集めた候補者が「アメリカ大統領」に内定し、翌年1月に正式な大統領として就任します。

なお、2020年の大統領選挙を制すると、第46代アメリカ大統領になります。

選挙が終わったらアメリカ合衆国大統領就任式がおこなわれる

アメリカ合衆国議会議事堂 (連邦議会議事堂)

大統領選挙人は538名のため、過半数である270人の支持を集めるとアメリカ大統領になることができます。

2020年のアメリカ大統領選を勝ち抜いた候補者は、2021年1月20日に第46代アメリカ大統領として就任し、以後、国政や外交などの幅広い問題に当たっていきます。

大統領就任式では、宣誓がおこなわれます。

連邦議会で、最高裁判所長官がアメリカ合衆国憲法の条文を読み上げ、新大統領が復唱する形で進んでいきます。

最後はかならず「神に誓って(So help me god)」という文言で締めくくります。

デモや抗議活動がおこなわれることもある

アメリカの大統領選挙は約1年におよびます。

直接・間接を通した民衆の総意によって選ばれるはずですが、当然のことながら、全米の支持を得られるわけではありません。

大統領就任式の前後にはさまざまなイベントが開催されますが、中にはデモや抗議活動といった新大統領に反対するイベントもおこなわれることがあります。

第45代アメリカ大統領であるトランプ大統領の就任式(2017年1月20日)の際には、大統領就任式のイベントに出席しないことを表明した人気芸能人や著名人も多く、議会でも約60名の野党議員が欠席することで不同意を示しました。

インターネット上でもトランプ大統領に反対するデモが開催され、世界で数百万人が参加したともいわれています。

アメリカ大統領選挙の仕組みは日本の総理大臣選出とは異なる

アメリカ大統領選挙の仕組みは、議院内閣制の日本の総理大臣選出の仕組みと大きく異なります。

海外の国家代表の選び方を知ることで、その国の政治への理解も深まります。

2020年はアメリカ大統領の選挙イヤーです。

ぜひ選挙の動きにも注目していきましょう。
 
 
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