「お茶くみは女性の仕事」は男女差別で法律違反?3つの改善ポイント

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オフィスでお茶を出す女性社員

昭和には「お茶くみは女性の仕事」などといった『性別で役割を決める』慣習がありました。

平成・令和を経て「男女平等」という言葉が広まりましたが、実際には「男性だから」「女性だから」で役割が決められてしまうことがあります。

男女差別は法律違反になりえますので、会社・職場の改善に役立つ3つのポイントを紹介します。

「お茶くみは女性の仕事」という意識は職場をダメにする

トレイに載せた2つのお茶を会議室に運ぶ女性社員

「お茶くみは女性の仕事!」「コーヒーは女性が淹れたほうが美味しい」「女性はコピーや雑務などで男性をサポートするもの」などと公言する人は、昭和や平成初期に比べれば減っていることでしょう。

しかし、「無意識に、男女の性差で役割を決めてしまっている」ということが、男性だけでなく女性も、現代で根強く残っています。

男性でもコツを知っていれば美味しくお茶やコーヒーを淹れられます。

上手なノウハウを男女の区別なく共有しておくほうが、何かと便利です。

また、コピーや雑務といったサポート業務に長けている男性もいれば、そういったサポートを受けることで営業や交渉などに能力を発揮できる女性もいます。

つまり、性別ではなく、ひとりひとりの個性や特性を活かすほうが、業務の改善につながります。

「お茶くみは女性の仕事」を代表例とする『性別で役割を決める』という意識は、職場をダメにすると言えるでしょう。

「お茶くみは女性の仕事」は法律違反でありジェンダーハラスメント

職場での男女差別を禁止する『男女雇用機会均等法』という法律があります。

「お茶くみは女性の仕事」といった「性別で役割を決めつける」おこないは、『男女雇用機会均等法』違反です。

厚生労働省の『均等法Q&A』に、「業務の配分」について明記されています。

問 男性社員は忙しいので、お茶くみや掃除等の雑用は女性社員に任せていますが、何か問題はあるでしょうか?

答 男性労働者は通常の業務のみに従事させ、女性労働者についてのみ通常の業務に加えてお茶くみ・掃除等を行わせることは均等法に違反します。

社内においてこのような取扱いが生じないよう徹底をお願いします。

<引用元:厚生労働省|均等法Q&A

「男だから」「女だから」といった性別での決めつけは、ジェンダーハラスメントとして、嫌がらせ行為になります。

意識してのジェンダーハラスメントはもちろん論外ですが、「知らなかった」「嫌がらせのつもりはなかった」といった無自覚であっても、加害者となってしまいますので注意が必要です。

ジェンダーハラスメントの実体と、改善するための3つのポイント

天秤に乗った男女のピクトグラム

ジェンダーハラスメントについての調査は、さまざまな企業でおこなわれています。

たとえば、ジブラルタ生命保険株式会社では『働く女性のホンネについての調査』として、職場での「男女差別」や「女性らしさを強要されている」かどうか、アンケート結果が公表されています。

ジブラルタ生命保険株式会社『働く女性のホンネについての調査』のグラフ

<引用元:ジブラルタ生命保険株式会社『働く女性のホンネについての調査』

また、総合転職エージェントの株式会社ワークポートでも、ジェンダーハラスメントについてのアンケート調査結果が公表されています。

「ジェンダーハラスメント」調査、男女平等についてのアンケート結果グラフ

「ジェンダーハラスメント」調査、『男性/女性だから』と言われたり強制されたことについてのアンケート結果グラフ

<引用元:株式会社ワークポート「ジェンダーハラスメント」調査

「男女平等をあまり感じない/まったく感じない」が48.7%で、過半数に近い状態です。

「『男性/女性だから』と言われたり強制されたことが、よくある/たまにある」ケースは30.3%で、いまだ男女差別の慣習を続ける企業があることがわかります。

企業や職場の、男女不平等・ジェンダーハラスメントを改善するためのポイントは主に3つあります。

  1. 性別に関係なく「得意なこと」はそれぞれ違うことを理解
  2. 性別で役割を決めつけない方が生産性が上がる、と周知
  3. 性別で役割を決める仕組みがないか、見直し・改善

企業や職場を変化させるには、まず知ることから始めましょう。

ポイント1.性別に関係なく「得意」は人それぞれ違うことを理解

「男らしく」「女らしく」という言葉が「その人らしさ」を潰してしまっていることはないでしょうか?

たとえば、次のような意識が職場に根付いているケースがあります。

  • 男性は、力強さや勢いなどの「男らしさ」があるので、営業職が向いている
  • 女性は、細やかな気配りができる「女らしさ」があるので、事務職やサポートに向いている

冷静に考えるまでもなく「いえいえ、人それぞれでしょう」と、すぐ思えます。

営業職向きの力強さや勢いを持っている女性もいれば、細やかな気配りができる男性もいます。

性別ではなく、個人の資質や適性を見極めるのが合理的といえます。

ポイント2.性別で役割を決めつけない方が生産性が上がる、と周知

会社・職場はビジネスの場ですから、合理性や効率性を求めるのは自然です。

「女性だから、お茶をいれる」といった固定観念から抜け出て、

  • 男女関係なく、各自でお茶をいれられる仕組みを作る
  • もし、お茶をいれるのが上手い人がいるなら、そのノウハウを全員が共有しておく

といった環境作りが必要です。

また、単にお茶くみだけの話で終わりません。

「優れたスキルを持った人から教えをもらい、全体の能力を底上げする」という意識に通じます。

結果的に、会社や職場全員の成長につながると言えます。

「女性だから、お茶をいれる」といった思考停止は、ジェンダーハラスメントとして問題があるだけでなく、企業としての成長機会を損失していると見なすべきでしょう。

ポイント3.性別で役割を決める仕組みがないか、見直し・改善

「女性だから、お茶をいれる」といった思考停止から抜けることを、社員個人におまかせしているようではいけません。

会社や職場では、当然社員の入れ替わりが生じます。
各個人の意識は重要ですが、それに頼っているだけでは、人が入れ替わるうちに改めて「性別で役割を決める」慣習ができてしまうかもしれません。

  • 「うちの会社では、男らしさ・女らしさよりも、『その人らしさ』『その人の特徴』を見極めて活用できているだろうか?」
  • 「自分たちの部署では、無自覚に性別で仕事を振っていないか?」

といった、会社や職場レベルでの見直しを進めることで、長期的・安定的な改善が成り立つでしょう。

「お茶くみは女性の仕事」に代表される男女差別は悪しき風習

「お茶くみは女性の仕事」という話に限らず、いまだ会社・職場における男女差別は残っています。

男女差別は、自覚ある嫌がらせはもちろん、「男らしさ・女らしさ」という無自覚な固定観念からも発生します。

会社の発展や職場・社員の成長のために、また、労働者たちがより良く働ける環境作りのために、男女差別を無くす意識と行動が求められます。
 
 
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