労働基準監督署とは?できることと相談する前に知っておきたい知識

シェア

ツイート

LINEで送る

Pocket

ブックマーク

頭を抱えて悩んでいるサラリーマン

勤務先でパワハラやセクハラなどを受けたことがある方、また、残業代が支払われないなどのトラブルに巻き込まれたことがある方なら、「労働基準監督署」という名前を聞いたことがあるかもしれません。

労働基準監督署とはどのような場所か、具体的に何をしてくれるのかについて解説します。

労働基準監督署とはどんなところ?

ビルが建ち並ぶオフィス街

労働基準監督署とは、その名の通り「各企業が労働基準を定める法律を順守しているか監督する機関」です。

すべての企業にくまなく目を光らすためにも数が多く、たとえば東京都内だけでも17の労働基準監督署と1つの支所があります。

なお、労働基準監督署は厚生労働省が管轄している機関です。

勤務先で労働基準に反するトラブルに巻き込まれたときは、労働者は労働基準監督署に直接行ってトラブルの内容を申告します。

労働基準局との違い

同じく厚生労働省が管轄している機関に「労働基準局」があります。

労働基準監督署と名称が似ていますが、労働基準局は労働基準監督署の上部機関で、労働者個人の相談には応じていません。

勤務先でトラブルに巻き込まれたとき、また、労働条件などで問題を抱えているときは、管轄の労働基準監督署に出かけるようにしましょう。

なお、労働基準監督署は、厚生労働省の公式サイトのページ(「都道府県労働局(労働基準監督署、公共職業安定所)所在地一覧」)から検索できます。

勤務先がある都道府県名をクリックし、労働基準監督署についての情報を表示してください。

労働基準監督署で相談できること

労働基準監督署の窓口の女性

労働基準監督署は労働者が直接相談できる省庁管轄機関ですが、もちろん、何でも通報できるというわけではありません。

労働基準に関わること、主に労働基準法や労働組合法、労働関係調整法、労働安全衛生法、最低賃金法などの労働関連法に関わる事柄について相談する場所です。

たとえば、次のような問題を抱えているときは、労働基準監督署に相談しましょう。

<労働基準監督署に相談する内容の例>

  • 残業代請求をしたい
  • 持ち帰りの仕事が多く、残業代がつかない
  • 突然、解雇された
  • 病気やケガを理由に解雇をほのめかされた
  • 求人募集の際に記載されていた労働条件とまったく異なる条件で働いている
  • 雇用者が一方的に賃金引き下げを決定した

労働基準監督署では対応が難しいこと

勤務先や仕事関連で起こったトラブルであっても、すべてが労働基準監督署で対応できるとは限りません。

以下のような方面の問題に関しては、労基法に反することとは言い難いため、労働基準監督署では適切な対応ができない可能性があります。

<労働基準監督署での対応が難しい内容の例と適切な相談場所>

相談内容適切な相談場所
職場でセクハラを受けている
  • 社内の相談窓口
  • 労働組合
  • 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)
妊娠・出産で休業したいと伝えたら、解雇をほのめかされた
  • 社内の相談窓口
  • 労働組合
  • 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)
育児休業給付や傷病手当を受けたい
  • 社内の経理担当部署
  • 管轄のハローワーク
職場でパワハラを受けている
  • 社内の相談窓口
  • 都道府県労働局雇用環境・均等部(室)
職場でいじめを受けている
  • 社内の相談窓口
  • 悪質な場合には弁護士に相談
法人として解雇や雇用、賃金について見直したい
  • 社会保険労務士事務所

労働基準監督署を利用するメリットとデメリット

メリットとデメリットのシーソー

労働関連法に触れるトラブルが起こったときは、労働基準監督署に相談して解決を目指します。

しかし、何でも相談すれば良い結果が得られるというわけではなく、問題解決に近づくこともあれば、反対にデメリットを被ってしまうこともあるのです。

労働基準監督署に相談するメリット・デメリットを理解してから、実際に相談するようにしましょう。

<労働基準監督署に相談するメリット・デメリット>

メリットデメリット
  • 労働基準監督署から直接勤務先に是正勧告がおこなわれる
  • 雇用者との間でトラブルが起こっているときは、和解のあっ旋をしてくれる
  • 相談料がかからない
  • 労働関連法に関わらない事柄の場合、実際に行動してもらえないことがある
  • 勤務先が労働基準監督署からの勧告を無視する可能性がある

労働基準監督署に相談する時の流れ

外回り中の女性社員

労働基準監督署ですべての問題を解決できるわけではありませんが、相談することで悩みが改善される可能性があります。

特に労働基準法に反する場合、たとえば賃金や残業代が適正に支払われていないケースや、休憩なしの長時間労働が日常化しているケースでは、改善を期待しやすいです。

以下の流れに沿って、労働基準監督署に相談してみましょう。

<労働基準監督署に相談する流れ>

  1. 勤務先で問題が起こっていることを示す資料を集める(実際に働いている時間を示す証拠や給与明細書など)
  2. 労働基準監督署に相談する内容を箇条書きで記す
  3. 労働基準監督署に平日8:30~17:15の時間帯に出向いて無料相談を受ける
  4. 企業側に本当に問題があるのか、法律に照らし合わせて相談員が調べる
  5. 企業側に問題があると判明したときは、相談者が実施できる対策について具体的にアドバイス
  6. 企業側に問題があり、なおかつ、相談者だけでは解決が難しいときは、労働基準監督署が企業に立ち行って調査をおこなう
  7. 調査によって不正が発覚したときは、是正勧告

トラブルの内容によっては、同じく厚生労働省管轄の機関である都道府県労働局を斡旋することもあります。

労働局では、労働者と雇用側の間に入り、和解の手伝いをしてくれます。

労働基準監督署以外に労働問題を相談できるところ

労働問題の相談を受ける背広の男性

労働基準監督署以外にも、会社や労働条件などの悩み事に関して相談できる場所があります。

一人で問題を抱え込むのではなく、早めに相談して、必要なサポートが得られるようにしましょう。

相談機関概要
総合労働相談コーナー
  • 全国に380ヶ所ある都道府県労働局や労働基準監督署内にあるコーナー
  • 予約不要かつ匿名で、労働者や雇用主、就職活動中の方が利用できる
  • 解雇や不当な配置転換、賃金の引き下げ、いじめ・嫌がらせ、パワハラなど多岐にわたるトラブルを相談できる
法テラス
  • 社内でトラブルについて対応してくれない場合、損害賠償や慰謝料に発展する可能性がある場合に無料相談できる
  • 実際に弁護士に依頼する場合は依頼料が発生するが、状況によっては立替サービスを利用できることがある
弁護士事務所
  • 社内でトラブルについて対応してくれない場合、損害賠償や慰謝料に発展する可能性がある場合に有料相談できる
  • 依頼料や調査料は別途必要

労働基準監督署が最寄りのどこにあるか調べてみよう

勤務先でトラブルが起こったとき、まずは社内の相談窓口に問い合わせることができます。

しかし、対応が不十分なときや相談窓口がないときは、労働基準監督署や労働基準監督署内の相談コーナーを訪ねることで解決の糸口がつかめるかもしれません。

万が一のためにも、最寄りの労働基準監督署の場所を確認しておきましょう。
 
 
労働基準監督署への相談につながる、勤務先でのトラブルについて、以下の記事が参考になりますので併せてご覧ください。

ブラック企業とは?10の特徴と求人の見分け方

ブラックバイトから自分を守れ!主な5つの特徴と3つの対処法

シェア

ツイート

LINEで送る

Pocket

ブックマーク

CATEGORY :
生活サポート

Copyright© 未来地図 , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.