パワハラとはどこまで?定義と具体例を紹介

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女性上司に叱責される男性社員

日常会話の中にも「パワハラ」という言葉を使うことがあります。しかし、特定の言動が「本当にパワハラに該当するのか」と問われると、悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。

パワハラの定義や関連情報、具体例についてまとめましたので、ぜひ参考にしてください。

パワハラの定義と意味

机の上で、両手で頬杖をつき悩んでいる女性

パワハラとは、パワーハラスメント(英:power harassment)を省略した語で、「権力を使った嫌がらせ」と訳します。

権力とは何かという問題については、その場の状況や人間関係にもよりますが、親子や上司と部下、先輩と後輩などの年齢的・立場的な上下関係をベースとした力であることが多いです。

たとえば、家庭で、親が子のために「勉強をしなさい」と注意することはパワハラとは言えません。しかし、子どものためにならず、しかも子どもが納得できない事柄を命令し、「親の言うことなんだから聞きなさい」と問答無用に押し付けることは、パワハラに該当することがあります。

なお、厚生労働省では、職場でのパワハラについて

  • 「職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」

と定義しています。
(出典:厚生労働省「職場のパワーハラスメントについて」

つまり、上司と部下の関係に限らず、職場内で何らかの優位性が存在し、業務上必要とは判断できない範囲における行為をパワハラと判断すると定めています。

パワハラの種類

職場でのパワハラは、以下の6つの種類に分けることができます。

職場におけるパワハラの種類
  1. 暴行や傷害行為などの身体的な攻撃
  2. 暴言や名誉棄損、脅迫などの精神的な攻撃
  3. 仲間外れにすることや無視などの人間関係の切り離し
  4. 仕事上の過大な要求、仕事上不要なことや不可能なことの要求、業務の妨害
  5. 能力からかけ離れた低い要求をすること、業務を与えないこと
  6. プライベートに過剰に立ち入ること

<参考:厚生労働省「職場のパワーハラスメントについて」>

立場が上であることや相手が断りづらい立場にあることを利用して、過度の請求をおこなうことだけがパワハラではありません。能力からかけ離れた低い要求をおこなうことや仕事をさせないこと、あるいは、業務を与えないこともパワハラの一種です。

また、身体的・精神的な暴力もパワハラに該当します。仲間外れや無視といったいじめに該当する行為も、職場で横行しがちなパワハラです。同僚などの立場に上下がない場合でも、相手の弱みや人数の多さを利用して嫌がらせをおこなうならパワハラと判断されることがあります。

パワハラとモラハラ

パワハラだけでなく「モラハラ」という言葉も近年よく聞かれるようになってきました。モラハラとはモラルハラスメント(英:moral harassment)を略した言葉で、道徳上の嫌がらせ行為あるいは精神的な嫌がらせ行為を指しています。

たとえば、上司が部下に常に「お前は仕事ができない」と言っているなら、上司と部下という上下関係に基づいたパワハラでもありますし、精神的な嫌がらせをおこなうモラハラでもあります。

ただし、モラハラはパワハラとは異なり、上下関係や利害関係が見えないところでも起こり得るという点が特徴でもあります。たとえば、夫婦のように一見上下がない関係においても、どちらか一方がもう一人に対して「お前は無能だ」という風に言い続けるなら、道徳上の嫌がらせ行為、つまり、モラハラと判断できるでしょう。

モラハラは上下関係が見えにくいことから、加害者側も「嫌がらせをしている」と意識しにくいことが多いです。「それはモラハラだ」と指摘するまで、自分が被害者にどのような苦痛を与えていたのか気付かないケースも少なくなく、問題が表面化しにくいのが現状です。

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パワハラの実態

ノートパソコンの前で頭を抱えている女性社員

企業と従業員を対象に、2016年7~10月に厚生労働省から委託を受けて実施された調査では、従業員用の相談窓口に寄せられる問題のなかで、もっとも多いテーマが「パワハラ」に関してでした。相談窓口を利用しなかった人も含め、従業員の32.5%が過去3年にパワハラを受けたことがあるとも答えています。

また、過去3年以内に1件以上のパワハラの相談があった企業は36.3%でした。モラハラなどの分かりにくい嫌がらせ行為を含めるなら、さらに多くのパワハラ行為が職場でおこなわれていると考えられるでしょう。

参考:厚生労働省「平成28年 職場のパワーハラスメントに関する実態調査 主要点」

パワハラの対策

悩みを相談しあって笑顔になる二人の女性

事業規模にかかわらずパワハラを訴える人は増加傾向にあり、半数を超える企業がパワハラ対策に取り組んでいます。具体的には、パワハラ対策の一環として従業員用の相談窓口を設ける企業が少なくありません。厚生労働省の報告によりますと、52.2%の企業が何らかのパワハラ対策に取り組んでいます。

実際に、パワハラ対策をおこなっている企業では、コミュニケーションの増加や休職者の減少、メンタルに不調を感じる従業員の減少といった効果が見られることがあります。また、パワハラ対策かどうかにかかわらず、従業員用の相談窓口を設けている企業は73.4%あり、トラブルが起こったときに解決の糸口を見つけやすい土壌が整ってきています。

しかしながら、企業規模が小さくなればなるほど相談窓口の設置がないことが多く、設置されていても利用しづらい状況にある(例:相談窓口の受付を上司がおこなうなど)ことも少なくありません。小規模企業におけるパワハラ対策をどうするかという問題は、今後取り組むべき分野といえるでしょう。

パワハラの企業への影響

パワハラは決して個人の問題ではありません。とりわけ職場で起こるパワハラは、企業側に大きな損失をもたらします。被害者となった社員が休職あるいは退職することで、職場の戦力を失うことになります。

また、求人等で人材不足を解消したとしても、仕事内容を理解して人間関係を新たに構築するための時間が必要で、かならずしも即戦力になるとは限りません。

職場の雰囲気を著しく損なうこともパワハラによる損失です。直接パワハラの被害を受けなかった社員も「こんなことを言えば(すれば)、わたしもパワハラのターゲットになってしまうかもしれない」と考え、神経をすり減らし、仕事効率が著しく低下することがあるでしょう。

長期的に見ても、パワハラは職場に損失を与えます。訴訟などでパワハラ問題が表沙汰になってしまうと、取引先を失うことにつながる恐れもあるでしょう。優秀な人材が「この企業だけには入社したくない」と避けることもあるかもしれません。

パワハラは立場を利用したいじめ

パワハラは立場を利用したいじめです。職場でパワハラが起こると企業としての損失も引き起こしますので、「わたし一人が我慢すればよい」と誰にも言わないのは賢明なことではありません。

パワハラの当事者だけでなく周囲の人も、傍観するのではなく早めに相談窓口や弁護士に知らせ、問題解決を図っていきましょう。

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