右翼・左翼とは?言葉の意味や使われ方・保守と革新の違いを解説

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右翼左翼01_鳥が両翼を広げている

政治的な思想の中には「右翼」と「左翼」と呼ばれるものがあります。
右翼は保守的な政治思想、左翼は革新的な政治思想を指します。

本記事では各思想についてまとめ、憲法改正や自衛隊、日米安保への考え方の違いを詳しく解説しています。

右翼・左翼と保守・革新のまとめ

右翼左翼02_日本国旗

右翼と左翼とは、自国の政治に対する考え方を表す言葉です。

右翼的な思想とは、基本的に保守・国粋主義(ナショナリスト)のことをいいます。

一方、左翼的な思想とは、革新的・個人の自由を重視する政治思想のことをいいます。国家の歴史や伝統にとらわれず、革新的な政治を求める考え方です。

左翼思想には、「人類が平等な幸福を手に入れるためには共産主義がベストだ」という考え方が多いため、経済力を中心に国を発展させる資本主義社会(自由競争主義)には否定的です。

右翼、左翼の語源はフランス革命後のフランス議会にあります。
フランスは18世紀後半に王族や貴族による領主制政治を市民革命(フランス革命)によって一掃し、民主主義社会に生まれ変わりました。
民主主義を手に入れたフランスの国民は、「国民議会」という国会(立法議会)を作りました。

国民議会の際に、議長席から見て右側にはジロンド派と呼ばれる保守的(資本主義)な議員、左側にはジャコバン派と呼ばれる共産主義、社会主義的な議員が座りました。

これが右翼=保守、左翼=革新の語源となりました。

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右翼とは?

右翼左翼03_ナショナリズムの文字とたくさんの人形

右翼とはナショナリズム(国粋主義)を重視した政治思想をいいます。

右翼思想の根本は、自国の国民や民族性、文化などを重視する考え方です。右翼的な思想は古いものを大切にして、変わること(革新)に対して慎重になるため、結果として保守的な考え方になります。

右翼思想である保守主義は、自国の昔からの文化をなるべく残したまま存続させたいという意識が強く、他国からの干渉を嫌い、独自性を保つための国防や軍備力も重要視する考え方です。

日本における右翼

日本には天皇という、世界一長い歴史を持つ王室が存在しています。

日本では、平安時代まで天皇(朝廷)が政治の実権を握っていましたが、鎌倉時代には有力な武家勢力が天皇に任命される形で政治を行うようになりました。

武家社会は江戸時代まで続き、明治時代からは再び天皇が国のトップとなり、太平洋戦争に敗戦するまでの日本は帝国主義の軍事国家でした。
どの時代の日本でも天皇の権威は大きく、国民も従ってきたという歴史があります。そのため、「天皇は日本にとって必要な存在」という考えが典型的な日本の国粋主義的な右翼思想といえます。

日本は、太平洋戦争の敗戦後に、国の方向性が大きく変わりました。
右翼的保守思想は他国からの干渉を嫌うため、戦争放棄(憲法9条)には否定的です。そのため右翼思想者の中には、憲法9条の改正を求める勢力があります。

左翼とは?

右翼左翼04_左右から手が伸び握手している

左翼思想は、伝統や文化にとらわれず、必要があれば革新することが国家、国民の幸福につながるという考え方のことをいいます。

左翼思想は個人の自由を重視する考え方で、国家への帰属意識・国民の一体感(ナショナル・アイデンティティ)を重視する右翼思想とは考え方が異なります。

個人の自由を重要視することを、リベラル思想、自由主義といいます。実際、リベラル思想と左翼思想は重なる部分があります。
リベラル思想も左翼思想も、右翼思想のように過去の伝統を保守することには関心が薄く、「伝統があっても不要と思うものは無くせばいい、新しいものを必要があれば取り入れよう」という考え方で共通しています。

日本における左翼

日本では、江戸幕府による鎖国政策で、他国との外交を最小限にしてきました。

島国である日本は、地続きで隣接する国がなく、食料自給率がほぼ100%でした。このため日本民族は、ほとんど他国の影響を受けずに、独自の文化を発達させました。

他国との外交が乏しい日本人の気質は、自然に右翼寄りとなり、農業と天皇を大切にする保守的な考え方が基本でした。

また、以前の日本は封建社会(身分制)であり、個人の自由という考え方が育ちにくい社会でした。

日本人に左翼的な思想が生まれたのは、明治以降の「自由民権運動」が始まりとされています。

日本は太平洋戦争での敗戦後、保守体制が大きく変化しました。
現在の日本の左翼思想は、敗戦による保守体制の変化が日本の戦争放棄や平和主義へつながったと考えることがスタートになっています。

日本の左翼思想は平和主義、平等主義を重視する考え方で、基本的に戦争には反対です。憲法9条の改正も反対で、アメリカとの軍事同盟も戦争に繋がりやすいという理由で否定的です。

「現在の日本の資本主義を改め、国の財源は福祉を重視し、貧困層の救済が必要」だと考えるのが日本の左翼思想です。

右翼と左翼の主張をさまざまな観点から比較

右翼左翼05_腕組して考えている女性

日本の右翼思想と左翼思想は、意見が真っ向からぶつかってしまうことがしばしばあります。
現在、日本が抱える問題を、右翼思想と左翼思想はそれぞれどう考えているのかまとめました。

右翼と左翼の主張比較:例1.憲法改正

日本国憲法96条により、憲法の改正は国会議員の3分の2以上の賛成に加え、国民投票による過半数の賛成が必要になります。

しかし、現政権である安倍政権は96条を改正し、国会議員の過半数の賛成があれば憲法改正できるように法整備をすすめています。つまり憲法改正のハードルを下げようとしています。

右翼思想の人は憲法9条の改正に賛成のため、96条の改正にも肯定的な人もいます。
しかし、憲法が改正しやすくなることに否定的な人もいます。

左翼思想の人にとっては、現在の日本国憲法は平和主義的な内容で、左翼思想に近い内容のため、96条の改正に反対する人が見られます。

しかし、現在の日本国憲法は、天皇制の保護と存続を目指す内容が盛り込まれています。左翼思想の人の中には天皇の存在を、平等主義から外れるという理由で否定的に考える人もいるため、憲法改正を求める左翼思想の人もいます。

右翼と左翼の主張比較:例2.自衛隊

現在の憲法9条では、自衛隊の武力行使が可能となるのは、防衛の限定的な条件でのみです。

そこで自衛隊の運用の幅を広げ、他国の軍隊に近い形になるように、9条を改正しようとしています。

右翼思想は、日本を昔の主権国家の状態に戻したいと願い、主権国家に軍隊は不可欠と考えるため、9条改正に賛成です。

左翼思想は、国の財源はできるだけ福祉に使って欲しいと考えているため、時代を逆行し、さらに軍事費が増える可能性が高い9条改正には否定的です。

こちらでは集団安全保障と集団的自衛権について詳しく解説しています。興味のある方はぜひどうぞ。
【関連記事:集団安全保障と集団的自衛権とは?意味や違いをまとめて解説

右翼と左翼の主張比較:例3.日米安保

日米安保が成立した1950年代、日本はまだまだ発展途上で貧しかったため、日米安保は国の安全保障に必要だと考える人が多く、保守思想の右翼にも受け入れられていました。

しかし、現代日本の右翼思想は、昔の主権国家だった日本を取り戻したいと考えるため、国防も独力で行うべきと考えています。そのため現在の日米安保の状態をこころよく思っていません。

左翼思想は基本的に平和主義のため、アメリカのような軍事大国に否定的です。

日米安保が成立した当時は左翼思想の若者が日本中で過激な抗議活動を展開しました(安保闘争)。
現在でも一部の左翼思想の人は在日米軍に否定的です。

安保法案について詳しく解説したページです。一度読んでみてください。
【関連記事:安保法案は今|自衛隊の活動はどうなる?

右翼・左翼の主張や考え方を知っておこう

右翼は国粋主義で国のアイデンティティを大切にする保守的な考え方、左翼は革新的で平和主義、個人の自由を重視する考え方です。

現在の日本人の右翼、左翼は太平洋戦争の敗戦が大きく影響しています。
特に憲法改正や日米安保の問題は、右翼思想と左翼思想の間で意見がぶつかることが多くなっています。

それぞれの主張や考え方を理解することで、あなた自身が今後の日本について考えるきっかけとしましょう。

憲法や外交問題など、今の政党の掲げる政策を紹介したページです。詳しく解説しましたので読んでみてください。
【関連記事:現在の主要な政党を比較しよう!政策の違いを解説

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