ゆとり世代とはいつからなのか?特徴と年代や社会との関連について解説

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3世代が集う家族

会話の中でも「ゆとり世代」という言葉を使うことがありますが、具体的にはどのような世代を指すのでしょうか。

ゆとり世代の年代や特徴、そして社会との関連についてまとめました。

ゆとり世代とは

太陽に向けてジャンプしている若者二人

ゆとり世代とは、文部科学省(2001年1月5日までは文部省)が定める学習指導要綱において、学習量と授業時間の大胆な削減が実施された世代のことを指します。

文部科学省では、何度か学習方針の大幅な見直しをおこなっています。そのなかでもとくに1980年と1992年、2002年の学習指導要綱をマスコミが「ゆとり教育」と呼び、ゆとり教育を受けた世代を「ゆとり世代」と呼称することがあります。

3段階に分けられるゆとり世代

ゆとり教育の第一期は、1980年の学習指導要綱に沿って教育を受けた世代です。その当時に義務教育を受けていた1965年4月2日~1974年4月1日に生まれた方は、ゆとり教育の第一期ともいえます。学習以外にも、心のゆとりを目指した時間が取られるようになりました。

ゆとり教育の第二期は、1992年の学習指導要綱に沿った教育を小中学生のときに受けた世代で、おおよそ1977年4月2日~1986年4月1日に生まれた方を指します。最初は第二土曜日が、1995年からは第二に加えて第四土曜日も休みになって、学校に行く日数が減りました。

最後のゆとり教育は2002年から2010年にわたる学習指導要綱の影響を受けた世代で、諸説ありますがおおよそ1987年4月2日~2005年4月1日生まれの方を指します。毎週土曜日は完全に休みになり、多くの企業と同様、週5日制が導入されました。

1987年以降に生まれた人々をゆとり世代と呼ぶことが多い

3期すべてをゆとり世代とすると、非常に多くの方がゆとり世代に分類されますが、実際には「2002年から始まる、第三期の学習指導要綱に沿った教育を受けた方」のみ、ゆとり世代と呼ぶことが多いです。そのため、テレビや雑誌などでとくに注釈なく「ゆとり世代」と言うときは、1987年4月2日~2005年4月1日生まれの人々を指すことが少なくありません。

また、ゆとり世代の中でもとりわけ1995年以降に生まれた方は、小学校1年生のときからゆとり教育を受けているため、ゆとり教育が根付いた世代ともいえます。その背景もあり、1995年4月2日生まれ以降の人だけを「ゆとり世代」と呼ぶこともあります。

ゆとり教育が始まった背景

勉強中の男子児童

ゆとり教育は、日本の詰め込み教育への反省から始まりました。高校を卒業するまでに多大な知識の習得を強いる従来の教育方法は、学習についていけない子どもたちを大勢生みました。

また、カリキュラムの余裕のなさが子どもたちの心から余裕を奪い、いじめや学級崩壊などの問題を生んでいるのではとの指摘も少なくありませんでした。

そこで、各校で余裕をもってカリキュラムを組めるように、文部省(2001年1月6日以降は文部科学省)では学習要綱で定める学習量の見直しに着手したのです。学校で心のゆとりを目指した時間をとるだけでなく、土曜日を休みにして子どもたちが課外活動に取り組むための時間を設けました。

さらに、2002年からは総合的な学習の時間を設け、自発的に考える力を養う取り組みも開始したのです。

現在の指導要領は

平成29・30年の改訂学習指導要綱は、子どもたちの生きる力を育むことを目標としています。生きる力とは、学習だけでなく学習の先にあるものを見据え、社会がどのように変化しても、自分で課題を見つけて自分で解決できる力のことです。

文部科学省では学校教育を通して、子どもたちが予測困難な社会において柔軟に生きていけるように指導していきたいと考えています。

具体的には、主体的な学び(アクティブラーニング)を通して、一人ひとりが理解することの面白さを気付けるような授業をおこないます。単に教師が板書をするのではなく、子どもたち一人ひとりが授業に参加し、参加した中から「気付き」や「学び」を得られることを目指します。

平成29・30年の改訂学習指導要綱で新設された分野を一覧にまとめました。

<平成29・30年改訂学習指導要綱で新設された学習内容>

小学校
  • 外国語(5年生、6年生)
  • 特別の教科 道徳
中学校
  • 特別の教科 道徳
高校
  • 理数
  • 総合的な探求の時間

<参考:文部科学省「平成29・30年改訂学習指導要綱のくわしい内容」

ゆとり世代の特徴

飲み会中の若者たち

脱・詰め込みと思考力を養うことを目標として、実施されてきたゆとり教育を受けた世代には、その世代ならではの特徴があります。

ひとまとめに「ゆとり世代は…」とくくることはできませんが、一定の傾向があるのは事実です。ゆとり世代以外の人々はゆとり世代をどう見ているのか、そして、ゆとり世代ならではの価値観の背景について見ていきましょう。

ネガティブに捉えられがちなゆとり世代

ゆとり教育が実施されるまで、学校教育は「教師が教えたことを生徒が無条件に覚える」形で行われることが一般的でした。そのため、社会に出てからも上司の命令に疑問を抱かず、上司や会社側が設定した目標に向かって邁進していくことが当たり前と考える風潮があったのです。

しかし、ゆとり世代は「自分で考えること・疑問を持つこと」を学校教育で習ってきた世代です。そのため、ゆとり世代を指導する立場の人が非ゆとり世代である場合には、「扱いにくい」「個性が強すぎる」とゆとり世代をネガティブに捉えることがあります。

また、ゆとり教育での学習量が少ないために「学力が低い」「仕事ができない」と思い込んでいる非ゆとり世代もいます。

ゆとり世代の価値観の背景

ゆとり世代は、自分で考えるように教育されてきた世代です。

しかし、ゆとり教育に本人や親が懐疑的な家庭や中学受験を目指している場合には、放課後や週末を学習塾で勉強して過ごすケースも少なくありません。そのため、ゆとり世代はそれ以前の世代よりも、教育に対する熱量や実際の学習量の差が大きくなっている世代ともいえるでしょう。

とはいえ、人間をつくるものは学校教育や学習だけではありません。学習を重要だという考えもあれば学習以外を重要視する考えもあり、また、どう学ぶかにこだわる人もいれば学習量にこだわる人もいるのも自然なことです。

ゆとり世代の存在で、より一層、多様な生き方・考え方が許容される世の中に変わりつつあると見ることができるでしょう。

ゆとり世代との付き合い方

ゆとり世代とひとくくりにすることはできませんが、ゆとり世代は物事の考え方が柔軟であることは事実です。

世の中の矛盾についても「慣習だから」と思考を停止するのではなく、「なぜだろう」と問題提起できる力を備えている人が多くいます。

つまり、ゆとり世代と付き合う世代にも、自分で考える力が求められているのです。

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