独立行政法人とは何か?知ってるようで知らない中身を教えます

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独立行政法人とは何か?知ってるようで知らない中身を教えます
独立行政法人とは、どのような団体を指すのでしょうか。

例えば、国民生活センターや造幣局、国際協力機構(JICA)などは独立行政法人です。いずれも国の団体のようにも見えますが、純粋な行政機関というわけでもなさそうです。

独立行政法人とは何か、また、知っておくべき独立行政法人の種類について解説します。

独立行政法人とは何か

独立行政法人とは何か
<引用元:総務省|独立行政法人制度ページ

独立行政法人とは、各府省の活動のうちの特定の事業を実施する法人です。

法人の在り方や業務内容は「独立行政法人通則法」で規定されています。
通則法の第2条では、「独立行政法人とは、国民生活と社会経済の安定を実現するために、公共性の高い業務を行う法人」となっています。

なお、独立行政法人を設立するかどうかは、主に総務省が審査を実施します。
独立行政法人の業務目的が変更されるとき、また、独立行政法人の役割を規定する個別法を改正・廃止するときも、総務省の審査を経て見直しが実施されます。

独立行政法人の運営自体は、個別法に従うものの各法人の自主性に任せられます。
しかしながら、業務実績に関しては管轄の大臣が評価し、業務内容や組織の見直しを実施するのです。

独立行政法人の役割

独立行政法人は、公共性があり、なおかつ、国が必ずしも実施する必要はないけれども民間が自発的に実施するとも限らない事業を遂行する法人です。

例えば、独立行政法人の1つに造幣局があります。
憲法にはお金を作ることは国の義務とは記載されていませんが、お金がないと困るのも事実です。

民間に貨幣の製造を依頼すると、業者ごとに別の貨幣を作る恐れもあり、たとえ統一貨幣を作るとしても品質にばらつきが生じる恐れがあります。
とはいえ、貨幣の製造といった大事業を財務省内の部や課で実施するのも困難です。
そこで、造幣局が独立行政法人として貨幣の製造を請け負えば、高品質の通貨を製造する事業だけに専念できます。

つまり、独立行政法人は、府内や省内だけで行うことは難しい事業を専門に実施する法人です。
独立法人として業務を実施することで、作業効率が上昇し、自立した運営や業務の透明性も図れます。

独立行政法人の特徴

独立行政法人は、公共性の高い仕事の中で民間が自発的に実施するとは限らない仕事を請け負う法人です。
行政が直接府省内で業務を実施するのではなく、別途の法人として業務を実施することで、作業効率と質の向上が図れ、自主的な運営、業務の透明性も図れます。

自主的に運営するとはいっても、業務内容や目標を独立行政法人が自主的に決定するわけではありません。
管轄の大臣によって中長期的な目標を定められ、実績が外部有識者によって評価されると決められています。
しかし、管轄の大臣が関与できる事柄は法令で制限されていますので、法人としての自主性・自立性は保たれる仕組みになっています。

独立行政法人は3種類ある

独立行政法人は3種類ある
独立行政法人には、業務内容や目的達成までの期間によって「中期目標管理法人」と「国立研究開発法人」、「行政執行法人」の3つの種類があります。
いずれの法人も、各省庁や公的教育機関からは独立して業務を実施しますが、それぞれの運営については管轄の大臣が方針を決め、実績については外部有識者によって評価されます。

中期目標管理法人

中期目標管理法人は、3~5年程度の中期的な目標を掲げて業務を実施する独立行政法人です。
予算も中期的に組んで管轄の大臣に届け出、公式サイトなどを通じて公表しなくてはなりません。

日本学生支援機構(JASSO)は、中期目標管理法人の1つです。
中期目標と中期計画を立てて自サイトで公表しており、例えば、平成30年度の中期目標としては貸与条件の見直しや回収業務の取り組みを掲げています。
日本学生支援機構以外には、国際協力機構、UR都市機構(都市再生機構)、日本貿易振興機構(JETRO)などが中期目標管理法人に分類されます。

国立研究開発法人

国立研究開発法人とは、化学試験や研究、開発を主業務とする独立行政法人です。
目標や計画は5~7年程度の中長期的視点に基づいて立てられます。
もちろん独立行政法人ですので、管轄の大臣によって目的が定められ、科学技術の進歩に役立つ公共性の高い研究や開発を実施し、外部有識者からの審査を経る必要があります。

例えば、内閣府が管轄する国立研究開発法人としては、日本医療研究開発機構があります。
また、文部科学省が管轄する国立研究開発法人としては、防災科学技術研究所や科学技術振興機構、理化学研究所、宇宙航空研究開発機構、日本原子力研究開発機構などが挙げられます。

行政執行法人

行政執行法人とは、行政が実施する事務や事業を実施する法人です。
1年ごとに目標と計画が定められ、実績に関しては外部有識者の審査によって評価されます。

例えば、内閣府が管轄する行政執行法人としては、国立公文書館があります。また、総務省が管轄する統計センターや農林水産省が管轄する農林水産消費安全技術センターも行政執行法人です。

主な独立行政法人

主な独立行政法人
主な独立行政法人を紹介します。
業務内容によってそれぞれ管轄が異なります。

独立行政法人
の名称
種類管轄業務内容
造幣局行政執行法人財務省貨幣や勲章
褒章の製造など
国立公文書館行政執行法人内閣府歴史的価値のある文書などを
適切な加工を施して保管する
目録の作成など
防災科学
技術研究所
国立研究
開発法人
文部科学省災害をリアルタイムで
観測・予測するための研究と開発
研究開発の国際的展開
防災行政との連携など
国立がん
研究センター
国立研究
開発法人
厚生労働省がんや悪性新生物の診察と研究、
人材育成、情報提供など
日本学生
支援機構
中期目標
管理法人
文部科学省奨学金事業の実施
奨学金利用者の実態調査など
日本貿易
振興機構
中期目標
管理法人
経済産業省海外ビジネスに関する情報提供
海外事業の支援
対日投資の促進など

職員の身分

職員の身分
独立行政法人の職員は、公務員法は適用されないものの、公務員と同等の待遇が受けられる「準公務員」です。
採用されるためには、準公務員試験を受けなくてはなりません。

ただし、国の行政事務を直接実施する行政執行法人の職員は国家公務員です。
各行政執行法人への採用を希望する方は、独立行政法人の本部がどの地方にあるかに関わらず国家公務員試験を受け、合格していなくてはなりません。

独立行政法人は国の行政業務から独立した組織

独立行政法人は、国の行政業務から独立した組織です。
しかし、業務内容は公共性があり、業務執行法人に採用されるためには国家公務員の資格を有していなくてはなりません。

いずれの独立行政法人も業務内容や実績を公開していますので、気になる方は各公式サイトをご覧ください。

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