リーマンショックの原因とは?詳細や世界への影響を解説

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リーマンショックとは?内容や原因・世界や日本への影響を解説

リーマンショックという言葉は知っていても、詳しい内容や原因を理解している人は少ないでしょう。

本記事では、リーマンショックやサブプライムローン問題についてはもちろん、なぜ世界や日本まで影響が拡大していったかについて詳しく解説しています。

リーマンショックの原因とは

リーマンショックブラザーズの経営破綻にショックをうける男性

リーマンショックとは、2008年9月にアメリカ(米国)の大手証券会社・投資銀行『リーマン・ブラザーズ』が経営破綻したことで起きた、世界的な金融危機と世界同時不況を指します。

しかし、「リーマンショックの原因は、『リーマン・ブラザーズ』の経営破綻」とするだけでは、直接的で短絡的です。

アメリカで第4位の投資銀行だった『リーマン・ブラザーズ』が経営破綻する要因となったのは、アメリカで広まっていた「高金利の住宅ローン」である『サブプライムローン』にあります。

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サブプライムローンは低所得者向けの住宅ローン

サブプライムローンは低所得者向けの住宅ローン
『サブプライムローン』とは、住宅ローン会社が発行した低所得者向けの住宅ローンのことです。

『プライム』は「優良客」を意味し、『サブ』が付くと「優良客の下位層」を指します。

アメリカでは好景気を背景に、2000年ごろから住宅ブームが発生していました。
住宅メーカーは、建てた家が売れ残らないように低所得者でもローンを組めるようにし、低所得者層は自分の家(不動産)が持ちやすくなったことでブームは加熱します。

サブプライムローンの特徴

サブプライムローンには、以下のような特徴があります。

  • 収入が低く、返済能力が低い人でもローンが組める(お金が借りられる)
  • ローンを組んで最初の数年間を過ぎると、金利が高くなる
  • 保有している家を手放せば、ローンの返済義務が無くなる

住宅を担保とし、高い金利を支払うことで、低所得者でもローンを組むことのできるリスクの低いローンでした。

サブプライムローンで住宅を購入し、いざ返済が出来なくなった場合、条件として担保である土地と住宅を引き渡す必要がありますが、代わりにローン返済義務(負債)がなくなるため、低所得者にとって非常に魅力的でした。
借金がなくなるため、住まいを賃貸の住宅へ移り住めば路頭に迷うことはないからです。

また、ローンの金利が高騰しても、リーマンショック以前のアメリカでは地価や住宅価格が上昇していたので、「ローン利用者が損をすることはない」という楽観的なムードが蔓延していたのも、サブプライムローン問題の背景となっています。

サブプライムローンは証券会社にもメリットがあった

一方、サブプライムローンは、証券会社などの金融機関にとっても、リスクマネジメントに長けたローン商品でした。

返済が可能な人からは高金利の返済を受け取り、返済が滞った場合でも担保となっている住宅を抑えれば、購入時よりも高い価値で住宅の売却ができたのです。

この仕組みが成り立っていた背景には、アメリカの住宅バブルの存在がありました。住宅価格が上昇し続けていたため、担保価格も上昇し続け、返済ができなくなった場合でも利益を生み出す仕組みが成り立っていたのです。

サブプライムローンは複雑化された債権

複雑化された債権
サブプライムローンは返済されないリスクも非常に高いものなため、リスクを分散するために住宅ローン会社はサブプライムローンをリーマンブラザーズなどの証券会社に売りにだしました。

証券会社は、まず、リスクの高いサブプライムローン債権を証券化し、市場で売り出すために、サブプライムローンを他のローン商品と混合しました。

サブプライムローン証券だけでなく、安全なプライムローンや上場企業の社債を組み合わせたことによりリスクを低減した証券として売り出したのです。

それに加え、AIGという保険会社と組み、複雑化したサブプライムローンの証券を元本保証させました。

保険会社からするとリーマンブラザーズなどの大手証券会社は大口顧客にあたります。もちろん債権のリスクは管理されていると判断し、元本保証の保険をつけたのです。

サブプライムローンの債権は最高ランク評価をうけていた

AAAの評価
アメリカには債券の信用度の格付けをする会社があります。

投資家たちは、格付け会社の評価を証券の売買の参考にします。

当時の格付け会社は、保険会社が元本を保証していたことからサブプライムローンの債券の審査で「AAA」という最高ランク評価を付けました。

サブプライムローンの債権は、元本保証付きの証券化となり、最高ランク評価も得ることになりました。実際、これらの金融商品はリスクが低く、大きな利益が期待できるデリバティブ(金融派生商品)として多くの投資家や金融機関から人気に拍車がかかったのです。

住宅バブルの崩壊が世界金融危機に発展の始まり

家が売れずに困る人
アメリカで上昇し続けていた住宅価格でしたが、住宅需要も底をついて住宅価格の上昇も2006年から頭打ちとなり、2007年ごろからローン返済の延滞や差し押さえが急増し、住宅が売り出されるようになります。

住宅が売られることにより住宅価値は下落し、担保の価値も減ることで住宅ローン会社の損失は膨らみ続けました。

徐々にサブプライムローンの返済が不可能になった人の負債をまかなえなくなり、この悪循環を繰り返すことで、住宅バブルが崩壊し、サブプライムローンが一気に不良債権化したのです。

投資家たちの証券の売りだし

住宅バブルの崩壊によって、一般投資家たちは自分たちがサブプライムローン証券をもっていることに気づき始めます。

格付け会社のAAA評価を信用して買っていたため、複雑化した証券内容のリスクを正確に見積もることができず、サブプライムローンを持っている投資家は多くいたのです。

リスクが大きくなったサブプライムローン証券は、投資家たちから一気に売り出されることにより取り付け騒ぎ(資産を取り戻そうとして、金融機関に殺到し混乱が生じること)を起こすこととなりました。

大手投資銀行の経営破綻

サブプライムローンの証券化商品(金融派生商品)を多く抱えていた大手投資銀行は多額の損失を被る事となり、次々と経営不振となりました。

経営不振となった大手投資銀行は、公的資金による救済を受けたり、他の銀行に買収されるなど、さまざまな施策を行いましたが、経営破綻となる銀行もありました。

「リーマン・ブラザーズ」も経営破綻した銀行の一つです。

リーマン・ブラザーズが経営破綻したことで、リーマン・ブラザーズと取引していた多くの銀行も破綻し、その銀行から融資を受けていた企業も倒産しました。
結果、大規模な倒産により多くの人間が職を失いました。

リーマン・ブラザーズの経営破綻をきっかけに、アメリカの金融市場は大暴落しました。

そして、世界経済の中心であるアメリカ市場の深刻化は世界中に影響を与え、世界的な金融危機へと発展しました。

リーマンショックによる世界と日本への影響

リーマンショックによる世界と日本への影響

リーマンショックにより、ニューヨーク株式市場は大暴落しました。

多くの企業の経営状態が悪化したのはもちろんのこと、資金不足となった金融機関は顧客への貸し出しを回収せざるを得なくなりました。

また、どの企業がいつ倒産してもおかしく経済状況であったため、企業への融資についても難しい状態となり、「貸し渋り」が行われました。

そして、融資を受けられなくなった中小企業を中心に多くの会社が倒産したため、アメリカ経済はさらに悪化していきました。

経済状況の悪化は、アメリカ国内で収まらず、世界中に広がっていきます。

世界への影響

世界への影響
アメリカは世界最大の輸入国のため、世界各国への影響も大きいです。

アメリカの景気悪化の影響で輸入が減ることは、世界中の輸出国の利益を減らすことに繋がったのです。

また、アメリカ同様にサブプライムローンの証券化商品を扱っていたヨーロッパ諸国の経済も甚大なダメージを受けました。

特にEURO加盟国は各国が独立して金融政策を行使できないため、リーマンショック対策が遅れてしまい、他の国に比べて経済回復に時間がかかることになります。

日本への影響

日本への影響
リーマンショック時、日本の金融機関はサブプライムローンにはあまり手を出していなかったため、日本経済への影響は少ないと予想されていました。

しかし、日本は急激な円高となりました。

円高の原因は、サブプライムローンの影響を受けた国々の投機マネーが、日本を「避難所」と判断したためです。世界から見ても日本は経常収支が黒字だったので、投資先を探していた投資家達の資産はひとまず日本に避難し始めたのです。

急激な円高になった結果、日本の輸出企業の利益が減ってしまうこととなりました。

利益が減ることにより、当然株価も下落してしまい、倒産してしまう企業も多く存在しました。

当初、影響はないという情報だったので、「そんなはずはない」と頭を抱える人が多かったことでしょう。

つまり、日本に経済状況を悪化させる直接的な要因がなかったにもかかわらず、世界経済の影響により日本の経済は悪化したのです。

円高について説明している記事もあります。よろしければぜひご覧ください。
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リーマンショックから学べること

リーマンショックから学べること

リーマンショックの引き金となった住宅バブルのような異常な好景気はいつか終わりがきます。サブプライムローンのようなリスクが低く、大きな利益を得られる金融商品も一時的なものだといえるでしょう。

世界的な株価の暴落は8~10年ほどのサイクルで起こるといわれています。

リーマンショック時のヨーロッパ諸国は対策が遅れたため、被害が甚大となりました。日本のように直接的な要因がなくても世界経済の影響を受けることもあります。

リーマンショックで学んだことを糧とし、今後は世界経済の動きに注目し、早めの対応をすることが必要となるでしょう。

リーマンショックを軸に世界経済への理解を深めよう

リーマンショックとは、住宅バブルの崩壊によるサブプライムローンの不良債権化が原因の世界的な金融危機のことです。

世界経済の中心であったアメリカの株価暴落は世界各国への影響も大きく、経済を悪化させる直接的な要因のない日本経済にも大きな被害を与えました。

リーマンショックでの失敗を教訓に、今後同じような悲劇を繰り返さないように世界経済への理解を深めましょう。

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