TPPに対する韓国の反応とは?加盟国の対応もあわせて解説

シェア

ツイート

LINEで送る

Pocket

ブックマーク

韓国旗

2015年、TPP(環太平洋経済連携協定)が日本を含む12ヶ国で大筋合意されました。

韓国は最初からTPP交渉に参加していませんが、現在はTPPに関して反応しています。

韓国が示す反応や加盟国の対応についてまとめました。

TPPに対する韓国の反応

TPPと書かれたダイス

TPPは、日本とアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、マレーシア、ブルネイ、ベトナム、シンガポール、カナダ、ペルー、チリ、メキシコの12ヶ国による経済連携協定です。

アメリカは2017年に離脱を表明したため、残りの11ヶ国で新たに大筋合意されています。

なお、アメリカは離脱したものの、2018年に入って加盟の意思を示し、TPPの基準に沿って貿易協定を結ぶようになってきています。

一方、韓国はTPPが案として浮上したころから関わりがなく、あくまでもTPPに関しては第三者です。

しかし、韓国はTPPに対して無反応でいるわけではありません。韓国国民からはTPPに関する意見が頻繁に上がっています。

韓国国民の反応

韓国では貿易額の約3割を中国が占めているため、TPPが案として浮上している当初は、韓国は中国が参加しないTPPには魅力を見いだせなかったようです。

また、チリやインド、オーストラリア、カナダなどの諸外国とは個々に自由貿易協定を結んでいるため、TPPなどの多数の国家が参加する協定を結ぶ必要はないとの判断もありました。

しかし、日米を含む12の国々が妥結に向かって動き出した2015年9月頃になって、「韓国もTPPに加入すべきでは?」との意見が新聞やネットなどのメディアでも聞かれるようになりました。

国際的な分業や多国籍企業の増加により、メーカーの製造元が複数の国にまたがることが増え、韓国が得意としてきた「個々の国々との自由貿易協定」では対応しきれない取引が増えたことも、「TPPに加入すべき」という声を後押ししています。

国際社会からの孤立を不安視する声も多い

トランプ政権になってTPPから離脱したものの、アメリカ国内の農業従事者からの貿易不均衡を是正する声の高まりを受け、トランプ大統領をはじめ、2018年に入ってからTPPへの参加をにおわせる発言が増えてきています。

アメリカと日本という、韓国にとって巨大な貿易相手国がTPPに加入するなら、TPPに参加していない韓国は大きな不利益を被ることになります。

韓国との貿易で発生する関税その他を回避するために、日米の貿易額がさらに増加し、二国間の経済的つながりが一層強固なものになる可能性もあるでしょう。

つまり、TPPに参加しなかったことで、韓国が国際社会から経済的、また政治的に孤立を深める恐れがあるのです。

現在では対中関係に重きをおいた貿易政策を展開している韓国ですが、どこか1つの国との関係だけでは成り立たない現在の国際社会においては、厳しい状況に立たされる可能性があると言えるでしょう。

韓国がTPPに参加した場合のメリット

韓国は、チリやオーストラリア、カナダなどのTPP加盟国とも個々に自由貿易協定を結んでいますが、すべてのTPP加盟国と自由貿易協定を結んでいるわけではありません。

中でも、貿易額が少なくないメキシコと日本との間には自由貿易協定を結んでいませんので、TPPに参加することで両国との間にも貿易がスムーズに実施され、貿易額増大を見込めます。

また、既存の自由貿易協定にTPPが加わることで、協定の内容がグレードアップすることもメリットとして挙げられます。

とりわけチリやEFTA(スイス・ノルウェー・リヒテンシュタイン・アイスランド)とは、10年以上も前に自由貿易協定を締結したため、デジタル製品の貿易や知的財産の取り扱い方などが現状と即していないことも多く、早期に内容の見直しが必要とされています。

TPPに参加することで、新しい産業や新しい形態の輸出入にも対応した協定を、同時に複数の国々との間で結ぶことを期待できるのです。

韓国がTPPに参加した場合のデメリット

TPPに対して積極的な意見も韓国内ではよく聞かれますが、参加は慎重に検討すべきとの声も少なくありません。

例えば、TPPに参加することで貿易量が増えると、国内の製造業が下火になるのではという危惧があります。

とりわけ自由貿易協定を結んでいない日本からの輸入品が韓国国内に流れ込むことで、韓国の製造業に深刻なダメージが及ぶと論じられています。

また、実際に日本製品の流入によって韓国の製造業が大打撃を受けないとしても、経済状態の悪化と対日感情のもつれにより、韓国の世論がTPPを締結した韓国政府に対して不信感を持つようになることも危惧されています。

韓国では自動車産業が冷え込んできているため、本来の貿易額低下とTPP参加を混同して、「TPP参加によって自動車産業が打撃を受けた」という世論が高まる可能性もあるでしょう。

TPP参加国による反応

TPPの文字を掲げる人形たち

アメリカが離脱した状態で、残りのTPP参加11ヶ国においてはTPP協定の交渉が進んでいます。

2019年1月には、新たにTPPに参加する国や地域に課す条件についての会合が開かれ、TPPへの参加を希望しても、かならずしも参加できるわけではないことを表明しました。

例えば、

・TPPで定められた特定の商品については、国内開放率が100%に近いときは市場開放率を100%にしなくてはならないこと
・すでに加入している国すべてが参加に賛成しなくてはいけないこと

など、複数のハードルを設定しています。

そのため、すでにTPPに参加している国と比べると、新たにTPPに参加する国には厳しい条件が課せられると見られています。

日本の場合

元徴用工に対する韓国司法の判決や度重なる日韓間の協定無視、文在寅大統領による日本軽視の発言など、韓国は日本に対してかつてないほどの強硬な姿勢を示しています。

韓国側の態度を受け、日本政府も、韓国が万が一TPPへの参加を希望したとしても喜んで応じる姿勢は取らないとの見方を表明しています。

場合によっては韓国のTPP加入を拒否することもあり得るでしょう。

2018年12月に開催されたTPP加盟国の閣僚級会合では、TPPに新たに参加する国は、すべての現参加国の同意を得なくてはならないとの方針を固めています。

そのため、日本が韓国のTPP加入を拒否すれば、韓国のTPP参加は事実上暗礁に乗り上げてしまうのです。

TPPに対する韓国の反応を見て国際情勢を理解しよう

韓国というTPP不参加国の反応を見ることで、TPP参加時のメリットやデメリットだけでなく、TPP不参加時の長短所を理解しやすくなります。

また、TPPに絡めた韓国側の意見を知ることで、日本への感情や日韓経済への理想と建前を感じることもできます。

今後もTPPに対する韓国の反応をチェックしていきましょう。

TPPについては、次の記事もあわせてご覧ください。
【参考:TPP加盟国の一覧!参加各国のメリットや不参加国について解説
韓国経済に関心がある人は、こちらの記事もご確認ください。
【参考:韓国経済の状況とは?国策シンクタンクも4年ぶり「景気不振」と表現

シェア

ツイート

LINEで送る

Pocket

ブックマーク

CATEGORY :
国際問題

Copyright© 未来地図 , 2020 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.